客単価を上げる方法12選!【店舗経営者必見】
- 【このコラムでわかること】
- 客単価とは
- 客単価が下がる原因
- 客単価を上げる方法
- 客単価を上げる以外で売上アップにつなげる方法
店舗を安定して経営するには、売上に大きく影響する客単価が鍵です。
なかには「いろんな施策を試したが、客単価が上がらない……」とお困りの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本記事では、客単価を上げる方法を徹底解説します。
店舗の売上を伸ばしたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
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客単価とは
1人の顧客が、1回の購買で支払う金額を「客単価」とよびます。
飲食店であれば、顧客が1回の食事で支払う金額を指します。
経営において売上を伸ばすには、避けられない指標の1つです。
客単価は「一定期間の売上総額÷同期間に同じ店舗で購入した客数」で求められます。
2022年12月1日~12月31日までの売上総額が100万円、その期間内で購入した客数が250人だったケースで考えてみましょう。
計算式は「100万円÷250人」となり、2022年12月の客単価は4,000円であることがわかります。
客単価と売上の関係性
売上を伸ばすためには、店舗の来客数を増やすか、客単価を上げなければなりません。
店舗の売上は「客数×客単価」で求められます。
前述した計算式の数字を当てはめると、計算式は「250人×4,000円」となり、2022年12月の売上は100万円だったことがわかります。
同様に、2022年12月1日~12月31日までの期間内で、購入した客数が350人、客単価が2,000円であったケースで比べてみましょう。
この場合の計算式は「350人×2,000円」で、売上は70万円です。
このように、購入した客数が多くても、客単価が低いと売上は低くなってしまいます。
1日の来客数が多くても客単価が低ければ売上は伸びず、来客数が少なくても客単価が高いと売上が伸びると言えます。
下記の記事では、飲食店の集客アイデアについて紹介していますので、あわせてご覧ください。
▶参考記事:【経営者様必見!】飲食店の集客アイデア18選
客単価が下がる原因
客単価は売上に直結することがわかりましたが、施策を考える前に、客単価が下がる原因も押さえておきましょう。
客単価が下がる主な原因は、商品の値下げです。
集客目的で、クーポンの発行やキャンペーンの実施などを安易に行うと、客数は増やせますが、商品の単価が低くなるために客単価が下がるかもしれません。
商品の値下げでは、価格にひかれた顧客の獲得はできても、薄利多売な状態になり、利益が残らなくなってしまいます。
長期的なリピーターを獲得するには、価格以外の付加価値を高められるような販促を意識しましょう。
客単価を上げる方法
ここからは、客単価を上げる12の方法を紹介します。
売上を伸ばすには、客単価を上げるための対策は欠かせません。
商品の単価やメニューの見直し、接客方法など、さまざまな取り組みができますが、業界によって適切な方法は異なるので、経営している店舗に合うやり方を探してみてください。
方法①商品の単価を上げる
すでに販売中の商品の単価を見直すのは、シンプルな方法ですが客単価を上がるには有効です。
商品の単価を上げると、顧客1人あたりの購入金額が自然と増えるので、必然的に客単価も上がります。
ただし、単純に商品の単価を上げると、顧客が購入するハードルが高くなるだけなので、単価が高くなったぶんの付加価値を訴求しなければなりません。
商品の質やアフターサービスの提供など、顧客満足度が下がらない工夫も大切です。
方法②品数を増やす
店舗で取り扱う品数を増やすことで、1人あたりの顧客の購入数も増えるかもしれません。
つねに顧客のニーズを取り入れて、売れ筋商品をそろえましょう。
しかし、品数を増やすと、商品のラインナップに幅が生じ、仕入れや商品の選定などにコストが発生するリスクがあります。
とりあえず品数を増やすのではなく、取扱商品のバランスを考慮したうえでの取り組みが大切です。
方法③松竹梅の価格設定を導入する
商品に1つの単価しか用意していない場合は、松竹梅の価格設定も導入してみてください。
松竹梅の価格設定では、「松:1万円」「竹:6,000円」「梅:3,000円」のように、それぞれ金額を変えて3つのコースを用意します。
消費者は、3つのコースが準備されていると、「失敗したくない」という思いから、真ん中の金額を選ぶ傾向にあります。
この場合、もっとも安い3,000円よりも6,000円の価格帯を選ぶ人が多くなります。
この心理を活用して、店舗でもっとも訴求したい商品の価格を真ん中の竹に設定してみるのはいかがでしょうか。
方法④高単価の目玉メニューを作る
飲食店の場合、数あるメニューのなかに、高単価かつ数量限定の目玉メニューを用意してみるのも有効です。
目玉メニューは、原価率を高くしましょう。
一般的には、原価率は売値の30%程度のメニューが多いですが、思い切って50~60%程度にしてみてください。
具体的には売値1,000円の商品に、60%の原価率をかけた場合、粗利益は「1,000円-600円(原価)」で、400円です。
一方で売値500円の商品に30%の原価率をかけると、粗利益は「500-150円(原価)」で350円になります。
このように、売値1,000円と高い金額であっても、原価率を高くすると、消費者には魅力的なメニューになるというわけです。
単純に高単価のメニューを用意するだけでオーダー数に直結するわけではありませんが、原価を高くすると顧客の満足度も向上し、客単価だけでなくお店の評価にもつながります。
方法⑤アップセルを提案する
顧客が購入しようとしている商品に対して、さらにランクの高い商品を提案することをアップセルと言います。
たとえば、顧客が購入を検討している3,000円の商品で考えてみましょう。
「別の商品ですがこんな便利機能がついていて、通常8,000円のところ今なら4,000円で購入できます」とアピールすると、高単価商品の購入につなげられるかもしれません。
顧客が購入を考えていた商品よりも金額の高い商品を購入してもらえると、客単価を上げられます。
方法⑥クロスセルを提案する
普段使うECサイトなどで「この商品を購入した方は、あわせてこんな商品も購入しています」という文章を目にしたことはありませんか?
これは、顧客が商品を購入した際、同時に別の商品も購入してもらう販促手法で、「クロスセル」とよばれます。
簡単に言えばセット販売です。
たとえば、スーツを購入しようとしている消費者に向けて、ワイシャツやシューズを、ハンバーガーを購入する方には、サイドメニューを勧めるといった提案が挙げられます。
クロスセルに成功すると客単価が上がりますが、他方では、あまりに強く勧めると押し売りだと思われるリスクもあるので注意しましょう。
方法⑦メニューブックのデザインやレイアウトを工夫する
飲食店の場合、ほとんどの顧客がじっくりと目を通すメニューブックには、特に工夫を凝らしたいところです。
メニューブックは、商品の品数を多く、おいしそうに見せることが大切です。
デザインはもちろん、紙質などにこだわると、1人あたりの注文数が増える可能性もあります。
たとえば、料理とドリンクのメニューを分けている場合、それぞれのページに関連性のある料理やドリンクを載せると、注文数が増えるなどの効果が見込めます。
店舗内の備品や装飾に少し工夫を凝らせば、商品の単価を上げなくても、客単価の向上につながるかもしれません。
方法⑧接客の質を向上させる
客単価を向上させるには、従業員の接客の質にもこだわりましょう。
従業員は、顧客に直接接します。
そのため、従業員の接客次第で、客単価が上昇すると言っても過言ではありません。
お店のイチ押しの商品をクロスセルしたり、高い商品を勧めたりできるので、応対のクオリティはもちろん、気持ちのよい接客を心がけなければなりません。
なかには、接客を苦手とするお客様もいるので、柔軟な対応が大切です。
下記の記事では、飲食店のマニュアルで盛り込むべき内容について紹介していますので、あわせてご覧ください。
▶参考記事:飲食店の接客マニュアルに盛り込むべき6つの内容
方法⑨ディスプレイを工夫する
マネキンやサンプルといった、ディスプレイにも目を配ります。
コーディネートしたマネキンを置いている店舗は、お客様がトレンドや季節感をイメージしやすく、購買意欲にもつながります。
マネキンのコーディネートをきっかけに、セットで購入してもらえる可能性も高まるので、ディスプレイはこまめに変更しましょう。
逆に、来店した際、展示されている商品がいつも同じだと、お客様の購買意欲が下がってしまうケースも考えられるので、注意が必要です。
方法⑩効果的なPOPを作成する
前述したディスプレイとあわせて、POPにも工夫を凝らしましょう。
POPは、店頭や店内に置くポスターやパネルなどのことで、商品の説明や販促情報などを記載します。
単純な説明でも、商品の品質や信頼性を高める情報をPOPに記載しておくと、お客様の目に留まりやすく、購入につなげられます。
POPは、文字の色を3色までに抑えるようにするとよいでしょう。
文字の色が3色以上になると、どれが大事な情報なのかがわかりづらくなり、お客様に情報が伝わりにくくなるかもしれません。
POPをうまく活用している店舗をできるだけ視察するようにして、自社でのPOP制作の参考にしてください。
方法⑪優良顧客専用の特別サービスを設定する
何度か購入歴のあるお客様に、特別サービスを準備するのも効果的な方法の1つです。
リピーターの優良顧客にだけ、メルマガやキャンペーンなどを活用して、特別なサービスを提供すると客単価を高められます。
会員限定や数量を限定した商品の販売、メルマガの読者だけを対象にした人気商品の先行販売など、「特別なお客様だけのサービス」を印象付けられると客単価も向上するでしょう。
方法⑫レジの決済方法を見直す
キャッシュレス決済を含めて、多くの決済方法を導入しておくと、新たな客層を獲得できるかもしれません。
現金での決済に対しては、自動釣銭機を導入することで、スタッフが会計に費やしていた時間を、クロスセル提案などの客単価向上の時間に充てることができます。
客単価を上げる以外で売上アップにつなげる方法
ここまでは客単価を上げる施策を紹介してきましたが、最後にそれ以外の方法で、売上を伸ばす2つの取り組みを紹介します。
前述してきた施策を試したものの、売上につながらなかったという方は、ぜひ参考にしてみてください。
方法①新規顧客を増やす
売上につなげる方法の1つが、店舗の認知度を高め、新規顧客を増やすことです。
経営する店舗をより多くの方に知ってもらえるようになると、おのずと来店するお客様の増加も見込めるでしょう。
お店の認知拡大には、SEOやMEOなどのWebマーケティングや展示会の参加など、さまざまな方法があります。
お客様からの紹介や口コミの投稿なども、認知拡大には有効です。
方法②リピーターを増やす
新規顧客獲得と同じくらい大事なのは、リピーターを増やすことです。
リピーターを多く獲得できると、必然的に継続的な売上アップにつながります。
それには、サービス内容の見直しやメルマガを導入するといった施策が必要になります。
また、獲得できたリピーターに快適な空間・サービスを提供すると共に、スムーズな会計を実現できる自動釣銭機の導入もおすすめです。
自動釣銭機は、会計時の現金のやり取りを自動化した機器です。
釣銭の渡し間違いなどのミスやトラブルを防ぐだけでなく、スムーズな会計ができるので、お客様の満足度の向上にもつなげられます。
新規顧客やリピーターにかかわらず、より継続して利用したいと思える店舗を目指すことが大切です。
客単価を上げる方法はさまざまあるため、店舗に合った方法を見極めよう
いかがでしたでしょうか?
客単価は、顧客が1回の買い物で購入する金額であり、売上を伸ばすうえで避けられない指標の1つです。
売上に直結するので、客単価を上げることが重要です。
客単価を上げるには、さまざまな方法がありますが、現在の店舗に足りていない部分を補える施策に取り組んでみてください。
また、売上の増加を目指すには、新規顧客とリピーターの獲得は欠かせません。
新しいお客様、リピーターにも満足してもらえるようなサービスや工夫を意識しましょう。
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